●PANTHERさんが来校!

2007年7月26日、ギタークラフト・アカデミー東京校にCYCLEのパンサーさんが来校してくださいました。今回は学生作品の試奏をしてくださるとのことで、学生の手によって作られた様々な作品が8本用意されました。また、今回はセックスマシンガンズ時代からパンサーさんのギターを手がけてきたESPアーティストリレ−ションの萬成亮さんが司会ということもあり、演奏者とその楽器をケアするテクニシャンという両方の立場からのご意見が伺えるという貴重な機会となりました。まずパンサーさんご自身による自己紹介から始まり、会場が温まった頃合いを見ていよいよ学生作品の試奏に。基本的にはどの作品も萬成さんとの絶妙な漫才トークで笑いを取りながらのコメントとなりましたが、必ず1本ずつ丁寧に言葉を選びながら批評をしてくださるパンサーさんの人柄が印象的でした。
試奏が終わった後は質問コーナー。事前に学生から寄せられてた大量の質問に時間をかけてじっくり答えてくださいました。ここで個人的に印象に残ったのは演奏者とテクニシャンの関係についての質問で、「今までにパンサーさんからされた最も困った注文は?」というもの。パンサーさんは基本的に萬成さんには何も注文しないそうです。パンサーさんはプロのギタリストとして演奏のミスをギターのせいにしたくないので、何も言わないのだとおっしゃっていました。一方、萬成さんはセミナーの間は終止冗談で面白おかしくしていましたが、弦交換のコンテストで優勝した経験があるほど基礎的なスキルからきちんとこなしてしまう人です。分野は違えど、ギターに関わるそれぞれのプロとしての意地とお互いの信頼感があってこその関係なのだと感じました。
その後はパンサ−さんのデモ演奏です。現在もっとも気に入っているというご自身のギターを使用してCYCLEのインストナンバーを一曲演奏してくださいました。そして最後にはパンサーさんから学生に向けてメッセージをいただき、記念撮影をして終わりました。時間を惜しまず2時間以上にわたっての内容だったにもかかわらず、セミナーの後には教室でギターを製作している風景を覗きに来ていただいたり、学生たちに気さくにサインをしてくださったり、とても気さくなパンサーさんに感謝し通しの1日でした。

-Pantherさんからのメッセージ-
皆さんも僕もお互いギターという同じ物が好きな訳ですけれども、皆さんは作るのが好き、僕は弾くのが好き、同じ好きでも普段やっていることは違うという意味で、やはり僕側と皆さん側で見方が違うところがあります。萬成ちゃんとギターのことを話したりしても、新しい発見があったりして、「あっ、そういうことを思って作ってくれていたんだ」とか逆に弾いてる方から出てくる意見も作っている側からしたら新鮮だったりするかもしれないし、やっぱりギターを友達でも誰でも、弾いてもらって、率直な意見を聞いてみることで新たな発見とかあったりするんじゃないかなぁと思うので、とりあえずギター作ったらいろんな人に弾いてみてもらったらどうかなと。お互いギターという楽器、ベースという楽器が好きな仲間だと思うので、これからも頑張って素敵なギターを作ってもらいたいなと思います。僕も頑張りますので、お互い頑張りましょう!

レポート:ESPギタークラフトアカデミー 東京校 水島