12/23 赤坂BLITZ スペシャルレポート

先月の新宿リキッドルームにひき続き、SUGIZO & THE SPANK YOUR JUICEのLIVEツアー最終日、ここ赤坂BLITZにLIVEレポートにやってまいりました。外は冬らしく冷え込みのきびしい中、早くもたくさんのファンの人たちの熱気であふれていました。アップテンポの「ENTER THE DRAGON」のBGMに待ち切れないファンは早くも過熱ぎみ。開演予定時刻を20分ぐらいおしてLIVEはスタートする。白とヘビ柄をあしらった衣装でTHE SPANK YOUR JUICEのメンバーとそしてSUGIZOが登場。一曲めはこのツアーのオープニングを飾る「EXORCISM」だ。SUGIZOが手にしているのは前回の LIVEレポートでも取り上げたECLIPSE S-VIIのPYTHON。会場全体にSUGIZOのザクザクとしたカッティングが響きわたる。それにしても前回にもまして音が良いことには驚かされる。MCをはさんで黒いS-VIIにチェンジし「怒FUNK」に流れ込む。またしても7弦の重低音が鳴り響く。間奏のEVAKANとのカッティングの掛合いがとても心地よい。そして「beauty: beast」〜「PERFUME」へと続く。「PERFUME」の途中ギターチェンジがあり、ここで登場したギターがなんとECLIPSE E-Iだ。 ECLIPSE E-Iはセミアコースティック構造のECLIPSEで、いままでLIVEで使用されたのは1997年、SUGIZOのソロツアー“ABSTRACTDAY”以来5年ぶりということになる。今回登場したのはそのE-IのプロトタイプNo.2だ。このモデルは昨年の10月ごろ完成しており、 E-Iモデルの通産2本めにあたるモデルで、LIVEでは初登場となる。5年前のABSTRACTDAYで使用されたモデル(No.1)に比べてボディ形状や内部構造、ジョイント部と多少マイナーチェンジされており、よりアコースティックな構造になっている。このE-Iのフロントピックアップを使ったセミアコースティックならではの甘くせつないトーンで、JAZZフィーリング漂うスリリングなJAMが展開される。特に、FIREのアップライトベースとの絡みが絶妙だ。JAMの後半はE-1でワウペダルを使ってのアグッレッシブなSUGIZOトーンの世界。このJAMは前半戦のハイライトの一つとなった。

ECLIPSE E-I PROTOTYPE No.2。パーツ類はS-Iとほぼ同じで、ボディトップにノブが3つあるが、現在は1VOLUMEのみしか配線されていない。



ステージ下手袖で控えるSUGIZOのギタースタンド。手前から ECLIPSE V-I、ECLIPSE S-VII PYTHON、ECLIPSE S-VII BLACK、通称S-Iシルバーメイン、KRANZエレクトリックヴァイオリン。

つぎに「DELIVER...」で、おなじみのLORI姐さんが前に出てくると会場はLORIコールがとびかう。余談ですがLORI姐さんを見るたびに、なんて美しい人なんだろうといつも思います。。。みんなも思いませんか?そのあとの「MY TONGUE'S TOO BIG」はもうLORIねえさんの世界。このときSUGIZOは仙台のLIVE以来シルバージェット風のS-Iに代わり、おなじみのS-Iシルバーメイン(BRILLIANT MIXEDMEDIA)を使用していた。左の画像をご覧になってすでにお気付きの方もおられるかもしれないが、SUGIZOは今回のツアーから幅の広いストラップを試している。右側のチューナーの上には0.8mmと0.7mmのピックが2種類スタンバイされている。(基本的に0.7mmのピックはアコギ用として使用している)

そして「TWISTED CIRCLE」ではSUGIZOのヴイオリンをたっぷりと堪能することが出来た。今回もKRANZエレクトリックヴァイオリンのMIXEDMEDIA仕様のものを使用。
LIVEの中盤、SUGIZOはアコースティックギターに持ち替え、「奴らの足音のバラード」と「WITH LOVE」を演奏する。「WITH LOVE」は特にLUNA SEAのUNENDING STYLEを体験できた人にとっては涙なくして聞けない曲だろう。それにしても心に染みるなんと美しい曲だ。「WITH LOVE」の余韻に酔いしれる間もなく、バンドがピンクノイズをフェイドインしてゆき、一転してステージはあやしい世界に展開すると、稲妻のごとく「ENTER THE DRAGON」が始まる。SUGIZOの『アチョ〜ッ!』のかけ声もTOUR FINALらしく一段と気合いが入って聞こえた。原曲もさることながらSUGIZOのアレンジのすばらしさに改めて感動を覚える。ひとことで言ってちょーカッコイイ。中間のメンバー紹介はすごいことになった。SUGIZOのわけの分からぬ?コールの連発、お客さんをステージに上げて一緒に踊るSUGIZO、バズーカ砲を持ち出すDJ SAK、発光塗料を口から吐き出すEVAKAN・・・。いつからSUGIZOのLIVEはこんなになったったんだろう?まっ、楽しきゃいいか・・てな感じ。



いやでも盛り上がる会場にLIVEのハイライトの「SUPER LOVE」、「LUCIFER」、「CHEMICAL」と続く。ここでのSUGIZOは今回のTOURで初登場のECLIPSE V-Iを使用していた。ふたたびS-VII PYTHONに持ち替えて、本編の最終曲、「Tell Me Why?」に突入して本編を終了する。

ステージを後にする SUGIZO & THE SPANK YOUR JUICEに客席から熱い声援がとび、アンコールのコールがやがて「きよしこの夜」の大合唱に変わる。 アンコールにこたえるSUGIZOはアコースティックギターを持ち『ぼくの一番好きな歌を歌います』と言うとジョン・レノンの「Happy X'mas」を歌い出した。そして新曲の「Dear Life」でしめくくる。しかしアンコールは止まず、「synchronicity」でふたたびSUGIZOのヴァイオリンが登場。甘くせつないメロディーが会場を包む。終演後、メンバーはステージを去り客席照明も点灯されているのにお客さんのコールが鳴り止まない。しばらくしてSUGIZOがステージに登場すると『もう曲がないよ』と言いながらもう1回「SUPER LOVE」の大サービスをしてくれた。ふたたび「SUPER LOVE」のFUNK BEATにノリまくる会場のお客さんは大満足。FINALにふさわしい最高のLIVEでした。
今後もSUGIZOの動きから目が離せない!

Writer 江栗 風水

手前からKRANZエレクトリックヴァイオリンのサブ、FIREさんのベース、 ECLIPSE E-I、Gibson J-160E 63'、 Gibson J-160E 69'。


SUGIZOのラックのコンパクトエフェクター類。
Boot-LegのCOOL-MANはフェイザーの効果を止めて使用するようなエフェクターで「SUPER LOVE」などで使用している。右のLINE6のMM4 Modulation Modelerは「beauty : beast」で使用。手前左は大活躍のPROVIDENCEのリングモジュレーターで、これはおそらくプロトタイプと思われる?

ROGER MAYERのVOODOO-VIBE、PROVIDENCEのSUPER BOOSTER、MXRのDYNA COMP、そしてSUGIZOがインディーズ時代から愛用しているMaxson POM1 MODULATION DELAY。どれもSUGIZOのLIVEには欠かせないエフェクターたちである。


下手袖のEVAKANの ギタースタンド。手前からGodinのエレガット、Seymour Duncan DS-200R、 Seymour Duncan DG-300R(これはSUGIZOがLUNA SEAのLIVEで使用していたもので、今回SUGIZOから借りている)、ESP VP-SL7、Navigator N-LP-320CTM、 ESP VP200。

EVAKANのメインギターでトレードマークの Navigator N-LP-320CTM。ごらんの通りのステッカーフィニッシュと化している。ジョリーピクルスの EVAKANはいつもEMG-81のピックアップを使用しているが、THE SPANK YOUR JUICEではリアにSeymour Duncan SH-5(CUSTOM)、フロントにSHー1(59’)に載せ替えて使用している。


EVAKANの7弦メインギター、ESP VP-SL7。それにしてもステッカーがお好きなようで・・・。手前にあるのはサブギターで使用していたEDWARDS E-LP-105CE。

ステージ袖で自分のギターに囲まれてご満悦なEVAKAN。でもEVAKANってこんなヘアースタイルだっけ?


楽屋で本番前にメインギターに自ら装飾をほどこすEVAKAN。

これは11/3〜4の新宿リキッドルームのときにギターを弾いていたチャーリーさん。リキッドルームの楽屋でのスナップ。FINALのときも応援に駆けつけててくれました。手にしているのはLIVEで使用していたESP SEC-7FR。

Special Thanks to Tadayuki Tsuji (TEAM ACTIVE)

今後もこのページでは随時「SUGIZO 最新機材情報」をお伝えしていく予定なのでお楽しみに!