2003年9月20日、SUGIZO & THE SPANK YOUR JUICE LIVE TOUR 2003
〜Trash the rancid old rules, Remind you〜 渋谷AX公演の速報レポートをいたします!

当日はあいにくの雨模様。というか、いきなし「台風」来てますっ!
しかしファンのみなさんにとってはこのくらい別に驚くことでもないでしょう(笑)
むしろ「そうこなくちゃ!」ぐらいの勢いだっ!!

会場に入るとそこはもうSUGIZOワールド。幻想的なBGMと映像が会場を支配している。
開演時間を10分ほどすぎたころ、暗転してSEが切り替わるとステージに次々とスパンキーズの面々が姿をあらわす。
そして、ついにSUGIZOが登場!そう、SUPER LOVESはこの日をずーっと待っていたのだ!

1曲目は「EXORCISM」からスタート!この曲で使用しているギターは7弦のECLIPSE S-VIIだ。7弦ギターでもシングルコイル特有のエッジの効いた、SUGIZOならではのシャープなGUITAR SOUNDが響き渡る。そしてそれをがっちり支えるスパンキーズのバンドアンサンブル。
EVAKANはいつものようにトレードマークのステッカーだらけのNavigator N-LP-320CTMを抱えこみ、ぴょんぴょん飛んだり、独特のダンス(?)を踊りながら、いつものスマイルを見せている。
DJにはおなじみSAK、MALLET INSTRUMENTS & PERCUSSIONのK-Ta、VOCALのLORI姉さんもあいかわらずお美しい。そしてベースは注目すべきニューカマーのKenKen。彼のプレイを見るのは初めてだが、Ericとのコンビネーションも完璧で、アグレッシヴに動きまわりながらも自由自在にグルーヴを操っている!
ご覧のように卓越した技術を持ち合わせたバンドだが、テクニカルなだけでなく全員が心から音楽に入り込み、強烈なアンサンブルを叩きだしているのが印象的だ。

1曲目が終わるとSUGIZOは「S-7ヘビ」から「通称:シルバーメイン」にギターを持ち替えた。このギターで披露されたのは、SUGIZOの強烈なメッセージが込められた最新シングル曲の「NO MORE MACHINEGUNS PLAY THE GUITAR」と「傀儡」のタイトなリズムの曲が続く。このツアーでは、メンバーたち全員迷彩服姿のステージ衣装で暴れまくっいて、それはまるで会場全体が戦場になったかのようであった。

次の曲ではシルバーラメが眩しい「通称:S-IシルバーJET」に持ち替え、「THE CAGE」で会場中にSUGIZOのギターが響き渡る。
このあとLIVEは「BEAUTY」「DELIVER」「MY TONGUES TOO BIG」と厳かに進行してゆく。

ライヴ中盤に披露されたDear LIFEでは、アコースティックギターの弾き語りが今まで以上に胸に伝わってきた。名曲とは、アコギ1本で弾いても名曲なのだ。
続いてSUGIZO & SPANK YOUR JUICEのLIVEになくてはならない「ENTER THE DRAGON」が始まった!「S-7ヘビ」を手にしたSUGIZOは、この曲で艶やかなソロトーンを存分に楽しませてくれた。
指とアームを駆使した何種類ものビブラートを自在に使い分け、卓越したピッキングでトーンに様々な彩りを与えていくSUGIZO。そうかと思うとスクリームのように突き刺さるトーンで会場の空気を一瞬で切り裂く。それはまるで自分の中に渦巻いている言葉に出来ない感情を、ギターという道具を介して吐き出しているかのようだった。
MCの後、再びシルバーラメのS-1が登場。ついに完成したNEWアルバム「C:LEAR」から、「REMIND」という新曲が披露された。印象的でスケール感のあるメロディが会場を包み込むように広がる素晴らしい曲だ。はやくアルバムが聴きたい!

そしてライヴは「嘘」「CHEMICAL」と続き、本編ラストの「TELL ME WHY?」まで怒濤のようにクライマックスへ向かっていった。
もちろんアンコールの声はなりやまず、再び登場したSUGIZOは「奴らの足音のバラード」と「SUPER LOVE」を披露してくれた。これもLIVEで欠かせない曲だ。「SUPER LOVE」ではすでにおなじみの最新型のECLIPSE V-Iが登場!もはやこの曲には欠かせないギターとなっている。
全てのエネルギーを放出し、会場がひとつになったあと、残ったものはとても清々しいメンバーとオーディエンスの笑顔だった。
最後のアンコールに応えてヴァイオリンのインスト曲「SYNCHRONICITY」が演奏されると、スパンキーズのメンバーが次々にカーテンコールに出てきてくれた。お互いにふざけ合いながらステージドリンクをかけあっているメンバーたちの笑顔が、今夜のライヴを全て物語っていたように思えた。

SUGIZO自ら「ギターによる音の洪水だ」と語っている、待望のNEWアルバム「C:LEAR」がついに発売される!一体どんな内容なのか楽しみにしていよう!

Writer : Akihiro Sasaki(ESP)

■前回のツアーから登場した、ロングスケールのECLIPSE S-VII PYTHON。通称:S-7ヘビ。今回もチューニングは1音下げで、弦は1弦から011 , 014 , 018 , 030 , O42 , 052 , 070が使用されている。最近ではローチューニング用のギター弦で、6弦が070のセットも売り出されているが、SUGIZOが使用している7弦の070はベース弦で、先の細くなっている部分をペグに巻くようにして使用している。FloydRoseだからこそ出来る張り方である。
注:通常のギター用ペグでは、070そのままの太さでは、ペグのストリングポストの穴に通らない場合がある。

■LUNA SEA時代からもう5年も使っている、4代目S-1-BRILLIANT MIXEDMEDIA-通称:シルバーメイン。
今回は2音下げチューニングにセッティングされている。 弦は1弦から011 , 014 , 018 , 038 , O48 , 065。このギターを2音下げで使用したのは今回が始めてである。ちなみに6弦の065はS-7の7弦同様、ベース弦を使用している。普通のギターだと、弦のゲージを極端に太くしたりするには、ナットの弦溝を広げなくてはならないが、その点、FloydRoseシステムは弦のゲージを自由に変えることができるので便利である。

■もうお馴染みになったシルバーラメのS-1 CUSTOM。 今回のツアーでは「THE CAGE」と「REMIND」の2曲で使用されていた。チューニングは1音下げで、レギュラーチューニングと同じゲージの弦が張られている。

■「SUPER LOVE」のビデオクリップでデビューしたECLIPSE V-1。今回もレギューラーチューニングのセッティングで「MY TONGUES TOO BIG」とアンコールの「SUPER LOVE」で使用されていた。ギター自体も成熟してきたのか鳴りも良くなり、前回よりも良い音色を響かせてくれた。使用弦のゲージはいつもと変わらず、 1弦から011 , 014 , 018 , 030 , O42 , 052。


ステージ下手風景。静かに出番を待つECLIPSEたち。
KranzのエレクトリックヴァイオリンとECLIPSE R-Iが控えている。

EVAKANのメインギターたち。Seymour Duncan DG-300R(SUGIZO所有)とNavigator N-LP-320CTM。

「ボクも撮って」と語りかけてきた、水晶のドクロ。アンプ上のチューナーの上で静かにステージを見守っていた。

Special Thanks to Tadayuki Tsuji (TEAM ACTIVE)