唯一無二の存在感!ESP FRX
皆さん、こんにちは。
ギタリストの五陸 守です。
いよいよ暑い日が多くなってきましたが、いかがお過ごしでしょうか?
湿度の上昇など、楽器のコンデション維持にも気をつけたい時期ですね。
さて今回は僕が普段「似合っていない」と言われがちな(笑)、ESP FRXについて解説をしていきます。
ちなみに僕自身、FRXは自分に似合っていると思っていますがっ!!
奇をてらわない王道スペック
早速基本スペックを見ていきましょう。
まずボディがアルダー仕様の「FRX」とマホガニーバック/バールメイプルorキルテッドメイプルトップの「FRX-CTM」の2系統に分類されます。
ハードメイプル3Pネック、エボニー指板、セットネック構造というのは共通したスペックです。
「見た目の印象とは裏腹に」と言ってはなんですが、実は非常にスタンダードな材のチョイスになっています。
さらにストップテイルピース仕様の「FRX NT」・「FRX-CTM-NT」と、フロイドローズ仕様の「FRX FR」・「FRX-CTM FR」が存在します。
「NT」の方はブリッジ側のピックアップにSeymour Duncan「NAZGÛL-6」を搭載、「FR」の方はブリッジ側のピックアップにSeymour Duncan「PEGASUS-6 TB」を搭載しており、ネック側のピックアップはいずれのモデルも共通してSeymour Duncan「SENTIENT-6」となっています。
多様化する音楽の進化をサポートする懐の深さ
僕は、高出力なハムバッキングピックアップに関して自分なりのジャンル分けをしています。
1つは“昔ながら系”、もう一つが“今どき系”です。(呼び名がダサいのはお許しを…ww)
“昔ながら系”は歪み感を得やすく、アンプのゲインの目盛りが小さい状態で扱いやすく、ガッツを感じるサウンドを特徴とします。
歪みの質感はモダンなものに比べて粗々しく、単音弾きをすると艶やかさを感じます。
他方“今どき系”はとにかく歪みの質感がきめ細かく、音の分離が良いのが特徴で、アンプのゲイン目盛りを上げて深く歪ませてもクリアーさを感じます。
これは多弦ギターやダウンチューニングを扱うミュージシャンの増加に伴って進化してきたものであり、まさに最新のサウンドと言えるでしょう。
FRXに搭載されている「PEGASUS」「NAZGÛL」「SENTIENT」はこの“今どき系”に分類されます。
これら現代的なピックアップの特徴としてクリーントーンの素直さも加えてお伝えしたいポイントです。
ギター本来の音を忠実に再生しながらゲインアップするイメージです。
なんとなくハードな音楽のイメージがあるFRXですが、実は演奏できることの可能性はとてもとても大きく、まだまだ色んな使い方が模索できるギターだと思います。
FRXは変形ギターなのか
FRXはその美しいボディシェイプが非常に印象的ですが、弾き心地を犠牲にしていないことも素晴らしい点です。
ESPといえば数々の変形シェイプの楽器を作ってきたノウハウがあるメーカーです。
ルックスとプレイアビリティを当たり前のごとく高次元で融合させているあたりは「さすがだな!」と思わされます。
さらに夢を膨らませるならば、FRXを土台にしたオリジナルのオーダーもとても面白いでしょう。
ESPのホームページでレギュラーモデルをチェックしただけでも、FRXがどんなフィニッシュをも許容するギターであることは一目瞭然です。
単色つぶし塗装、杢目を見せるシースルー塗装、どんな色を使ったとしてもFRXが許容できない仕様など無いのです!
レギュラーモデルだけでなく、自分だけの1本を作るベースとしても最高のギターがESPのFRXです。
■ ESP FRX