ESPのザックザク刻める“EC-CTM/E”はアクティヴPU搭載!

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ESPのザックザク刻める“EC-CTM/E”はアクティヴPU搭載!

トラディショナル・ギターのESP流再構築とでも言える“EC”シリーズ。フレイム・メイプルやキルテッド・メイプルをトップに配した、煌びやかなモデルも輩出してきた同シリーズだが、今回試奏した“EC-CTM”はソリッド・カラーを採用した質実剛健な佇まいだ。フィンガーボードがエボニーとメイプル、カラーがスノー・ホワイトとブラックという計4タイプがそろえられているが今回はエボニー・フィンガーボードでスノー・ホワイト・カラーをチェックしてみよう。
本機の特徴は50mmというやや薄めのボディー厚で、深く削られたバックのコンター加工もあり非常に良好な抱え心地だ。セット・ネックのジョイント部分は、一時期の滑らかな形状からトラディショナルな接合方法に変更となり、より強固に弦振動を伝えている印象。特に低音弦の安定した振動や音の芯は顕著で、アンプのゲインをどれだけ上げても音がボヤけることがない。1音1音がしっかり立ち上がってくるので、速い刻みなどにも十分対応してくれる。
質実剛健なイメージの要因のひとつは、EMGの“JH-n”(ネック)、“JH-b”(ブリッジ)でもあるだろう。これらはジェイムズ・ヘットフィールド(メタリカ)のシグネチュア・モデルで、パワフルかつアタックが際立つアクティヴ・ピックアップ。アンプをクリーンやクランチ設定にしてブルージーなフレーズを弾いても、どこかパワー感が主張してくる印象で、非常にロックなサウンドだ。やはりジェイムズ流に歪みサウンドでザクザクと刻み倒すプレイで、本領を発揮するモデルと言えそうだ。
ゴトーのロッキング・チューナー“SG301-04 MG-T”や、トーンプロスのロック機構付きブリッジ“T3BP”を採用するなど、パーツの選定にもこだわりが伺える1本だ。

Demonstraiton by 大橋英之

EC-CTM /E

2022.05.06