ネック・ボディマテリアル

MATERIAL

優れた楽器を作るには上質な木材を使うことが絶対条件です。
美しい木肌や質感だけでなく、道具としての強度を備え、望み通りの鳴りを持つ楽器は、
長いシーズニング期間を経て、割れ、狂いのない選ばれたものである必要があります。
その選び抜かれた素材のみを元に楽器を製作できることが、カスタムオーダーの魅力の一つでもあります。

アルダー

アルダーAlder

中音域に特徴のあるクセの少ないトーンが特徴。 PU、パーツの特性を反映しやすく加工性も良い。

スワンプアッシュ

スワンプアッシュSwamp Ash

ミシシッピーデルタに自生するホワイトアッシュの亜種。重量は軽く音抜けが良い。また、シングルPUとの相性が抜群に良い。

ホワイトアッシュ

ホワイトアッシュWhite Ash

やや重いが音域のバランス、サスティーンともに良好。ベースのボディ材として特に優れている。

コリーナ

コリーナKorina

正式名称はリンバウッド。木質、音質共にマホガニーに近いが、マホガニーと比べてややトレブリーで、独特の粘りに特徴がある。

ホンジュラスマホガニー

ホンジュラスマホガニーHonduran Mahogany

古くからボディ材、ネック材として使用。中低域を中心とした豊かなトーンで、他の材とのラミネートも相性が良い。

マホガニー

マホガニーMahogany

ホンジュラスマホガニーと同属の材。やや強度は落ちるものの、重量は若干軽めで鳴りも良い。

ハードメイプル

ハードメイプルHard Maple

強度が高く、アタック、サスティーンに優れている。

ソフトメイプル

ソフトメイプルSoft Maple

クセが少なく大人しい音質だが、独特の粘りを持つ。アルダーとメイプルの中間的木質。

フィギュアドメイプルFigued Maple

ソフトメイプルに多く見られる波状杢の総称。日本語ではトラ目などと呼ばれる。音質より見た目が重視される材。

キルテッドメイプルQuilted Maple

ソフトメイプルに見られる鱗上の杢の総称。近年グレードの高い材は枯渇しており、幻の材になりつつある。

スポルテッドメイプルSpalted Maple

木材中に侵入したバクテリアの影響で、腐食部分が模様となって独特の雰囲気を作り出している。材質的には少し脆い。

ブビンガ

ブビンガBubinga

硬くて重い材でその印象通りの音がする。重低音のロスがないサスティーンを持たせることが可能。

ウォルナット

ウォルナットWalnut

独特の渋い色に魅力がある。中低音が太いという特性を持ち、ベースのボディ材として人気がある。

コア

コアKoa

褐色の木肌は美しく、逞しい中音域と粘りを合わせ持っている。フレイム状の杢が出たものは貴重。

パドゥック

パドゥックPaduak

加工直後は鮮やかな赤だが、フィニッシュ後、徐々に赤褐色の落ち着いた色になる。メリハリのある中音域が特徴。

ウェンジ

ウェンジWenge

独特のルックスを持ち、手触りも良いが、加工は難しい。硬くて重いが鳴りも良いという特殊な材。

ホンジュラスローズウッドHonduran Rosewood

ワシントン条約附属書IIに記載されている希少種。ローズウッドの王様であるブラジリアンローズウッドに近く、音響特性にも優れている。

ローズウッド

ローズウッドRosewood

通常ローズウッドと言うと、インディアンローズウッドを指します。 硬度、手触り等、指板に求められる特性をバランスよく持っており、現在最もポピュラーな指板材。

エボニー

エボニーEbony

ローズウッドより硬度、密度が高いためサスティーンも良い。磨くと光沢が出て、滑りも良好となる。ESPブランドで使用するエボニーは指板染色など行っていないため、色の濃淡やミネラルスポットなど杢目に個性が出る。

パーフェロー

パーフェローPau Ferro

エボニーの代用材として使用されるほど密度が高い。エボニーより油分を多く含んでいるので、音質的にはローズウッドに近い。

リッチライトRichlite

近年使用され始めた天然木の繊維と樹脂を合成した非多孔性の素材。主に指板に使われることが多い。

レックスウッドREX Wood

脆いバール系の材料に特殊な樹脂を含侵させ強度を上げたスタビライズド・ウッドの一種。

サウンドの導き出しのための木材のチョイス、コンビネーションは非常に重要です。
木材の組み合わせにより音だけでなく、視覚的にも様々な特徴をつけることができます。

単 板

単 板

単一材を使用することにより、木の個性をそのまま出します。豪華でサスティーンの良い1ピース材、接ぎ合わせることで音の暴れを抑える2ピース材、ヴィンテージを模して合わせ目をオフセットすることもできます。

トップ貼り

ボディトップとバックの材を変えることにより、相反する材の特徴を取り入れることができます。トップ材で視覚的な要素を、バック材で音響的な要素を導くことも可能です。薄いトップ材のエルボー部を湾曲させるドロップトップ工法も選択できます。

ウイング材貼り

スルーネック構造の楽器でネック材の音質にプラスして、特性をつくる需要な部分です。左右の材の組み合わせを変えることで、微妙なトーンニュアンスを作ることもできます。ネック材とウイング材の上にさらにトップを貼る2Pトップ工法も対応可能です。

指板材

ネックの剛性・音響に影響を与え、音の芯を作ります。弾き心地にも強く影響するため、感触で選ぶことも重要です。厚さ、貼り方によりサウンドの違いも出すことも出来ます。

ネック材

基本の1ピース、3ピース材の選択はもちろん、剛性を高めるために数種の材のラミネートもできます。シビアに強度を必要とする部分ですので、慎重な選択が必要です。