ビギナー向け講座

ロック式トレモロの調整

1980年代に鳴り物入りで登場したロック式トレモロブリッジ。
ナット部とブリッジ部で弦を固定(ロック)することにより、アーミングによるチューニングの狂いを最小限に抑えることに成功。
より大胆なアーミングが可能になった。
クリケット奏法(固定したアームバーを手ではじいて独特の効果を得る奏法)なども開発された。

ロック式トレモロの弦高調整 (フロイド・ローズの場合)

ブリッジ付け根の2本のビスを六角レンチで上下させることで行います。右に回すと下がり、左に回すと上がります。各弦ごとの調整は基本的にはできないようになっています。


ロック式トレモロのオクターブ調整 (フロイド・ローズの場合)

ブリッジサドルが固定されているネジをドライバーで回して前後に動かすことで、「弦の張られている長さ」を調整します。基本的には12フレットのナチュラルハーモニクス(12フレット上を指で軽く押さえてピッキングする)音と12フレットの実音(実際に指で12フレットを押さえてピッキングした音)が一致するまで、ブリッジサドルを動かします。ロック式トレモロの場合は六角レンチでネジを緩めてサドルを前後に動かして調整します。実音が高い場合はサドルをボディーエンド側に、低い場合はネック側に動かします。オクターブ調整は弦のゲージ(太さ)を変えたときには必ず行うようにしましょう。出来れば、同じゲージでも弦を交換するときには調整するようにしたいです。


ロック式トレモロのフローティングについて

フローティングとは、トレモロユニットの可動部をどれだけ「浮かせるか」を指します。ロック式トレモロの場合、基本的にはボディに水平にセットします。ボディにはリセスキャビティー(アームアップできるようにボディに彫り込みを入れる加工)があるのでアームアップもダウンも思いのままです。また、市販の「アーミングアジャスター」をセットすればより安定したチューニングでアーミングが出来るようになります。プロミュージシャンで使用している人も多いです。


アーミングのタッチについて

アーミングのタッチは、ボディ裏のバネの強度を調整することで自分の好みのタッチに変更可能です。ESPでは出荷時には左のタイプに設定されています。右のようにすると、アーミングのタッチが若干異ります。この辺は好みの問題なので、いろいろ自分で試してみてください。